2008年10月アーカイブ

弊社製品Afrousのユースケースをこのブログで紹介していきます(こういう時は"ですます調")。一回目はこの製品を導入することで、コールセンター用途でお使いのSalesforce CRMの使い勝手を劇的に向上させるというお話。

課題
 
お客様の電話を受けるインバウンドのールセンターでは、問い合わせに対していかに迅速に回答できるかというのが肝になってきます。いくら慣れたオペレーターでも電話を受けながら、必要な情報、この場合は、お客さんの基本プロファイル、契約情報、過去の問い合わせ内容とそのステータス、FAQ(こう聞かれたらこう回答せよというマニュアル)にアクセスしながら、的確な受け答えをしていくというのは、非常に高いレベルのスキルが要求されます。

昨今コールセンターのシステムもデータを一元管理するという視点から、WebベースのCRMを導入するというケースが多いかと思いますが、これがたちが悪い。つまり必要な情報にアクセスするのに画面上で検索やクリックをする際、HTMLの画面が毎回更新される間は、オペレーターはずっと待たされるわけです。しかも、SalesforceのようなSaaSでの提供形式であれば、Internet経由でのデータ呼び出しになるので、これまた時間がかかってストレスを感じる。

ソリューション
 
それを解決するのが、Afrous Dashboard for Salesforce。Ajaxベースのリッチなインターフェイスによって、まるでデータがローカルにあるような、高いレスポンスでの情報表示を実現することが可能です。ざっとこんなメリットがあるのかなと思います。

  • 必要な情報だけを一つのページ内で完結して表示できるため一覧性が高い
  • 各データがウィジットの中で表示されているので、全画面を更新する必要なく部分的なページの更新で済む(よってなおさら速い)
  • んでもって、このようなリッチでインタラクティブな画面を特別な開発知識が無くてもサクッと作れる(Salesforceの中にどんな情報が入ってるかを分かっていれば、画面を作成できるので、コンタクトセンターのマネージャレベルでも作れます)
  • よって、余計な構築費用が発生させずに、IT部門の手すら借りずに業務サイドで迅速なサービスを開発・提供できる
  • 個々のオペレーター自身もドラッグ&ドロップで自分の見やすいように画面レイアウトを変えられる


因みにページ更新(ブラウザのリロード)にそれぞれどれくらい掛かったかと言うと:

  • Salesforceの素のコンソール: 約5秒
  • Afrous Dashboard: 約0.5秒
当社比でこんな感じです。たかが4.5秒、されど4.5秒。この10倍の差が、お客様の問い合わせの件数分だけ毎日積み上がってくると相当の差になるのではないかと。

まとめ
 
  • オペレーターの生産性の向上=顧客満足の向上
  • オペレーターのイライラ=顧客のイライラ
というわけで、コールセンターにおいては、いかに自社のお客様を「お待たせないか」というのが、明確なKPIになってくると思うんです。

UIEの中島聡さん(注釈:正確にはAsk Naotakeさんらしい)がUser Experienceを「おもてなし」と的を射た意訳をされたけど、この場合は、オペレーター側のユーザ・エクスペリエンスの向上が、顧客のおもてなしにつながるという例だと思います。

既に社内にてSalesforceを導入済みの方は、AppExchangeからすぐにAfous Dashboardをインストールできるので、是非試してみて下さい。これまでのSalesforceとは全く違ったUser Experienceを堪能できると思います。

弊社のCOO兼CDO(Chief Demonstration Officer)の大西さんが2時間程度でサクッと作ってくれたデモ画面です。(スクリーンショットだけだと、どれだけサクサク動くか、おもてなし度合いが分からないので、そのうち大西さんがどこかにデモをアップロードしてくれるに違いない。)
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またグレアム神が辛らつながらも本質をついたこと言ってる。

幸いにも不景気にも強いベンチャー作りは、起業家がいずれ取り組むべき問題だ。少しでも安く経営すること。私は投資家に長年、「確実に成功する方法はビジネス界のゴキブリになることだ」と言ってきた。いつだってベンチャーが倒産する直接の理由は資金不足だ。経営に金がかからない企業ほど死ににくい。幸いにもベンチャーの経営はかなり安くなっているし、不景気によって経営はもっと安くなるだろう。
Fortunately the way to make a startup recession-proof is to do exactly what you should do anyway: run it as cheaply as possible. For years I've been telling founders that the surest route to success is to be the cockroaches of the corporate world. The immediate cause of death in a startup is always running out of money. The cheaper your company is to operate, the harder it is to kill. Fortunately it has gotten very cheap to run a startup, and a recession will if anything make it cheaper still.

起業家は投資家でもある。起業家としてのあなたは、起業家として働くことで株を買っているのだ。ラリーとセルゲイがすごい金持ちなのは、彼らが何百億ドルもの価値がある仕事をしたからではなく、Googleの最初の投資家だったからだ。そして投資家と同様、あなたは不景気の時にこそ買うべきだ。
You're an investor too. As a founder, you're buying stock with work: the reason Larry and Sergey are so rich is not so much that they've done work worth tens of billions of dollars, but that they were the first investors in Google. And like any investor you should buy when times are bad.

ポール・グレアム「なぜ不景気の時に起業するのか」 - らいおんの隠れ家


今日も巨匠に感謝。
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デジタルガレージ主催で11月にこんなんイベントがあるらしい。スピーカーを見たら、なんとLinkedInやKivaのFounderが来るらしい!しかも無料!!なんと太っ腹なDGと日経BP!と思ったら、カンファレンス開催日が、他の予定と重なってるじゃまいか・・・orz

ああ、行きたい・・・。両方ともユーザであり、使っていていろいろ助けられたりもして、そして思想的なところで深い敬意を感じているサービスだったりするので、是非話が聞きたい。京都(日本のインドね)で厭世的な2年を過ごして、その後の職場では超激務だったため、このようなカンファレンスだとかパーティだとかにはしばらくの間ご無沙汰だった。久々の禁断症状を感じますわ。

PS: あ、Kivaのユーザって書いたけど、借りるほうじゃなくって貸すほうね。あしからず。しかも、なけなしの個人資産のほんの一部。この本に出会って以来、Social Ventureウォッチャーなわけで。

こういうときは、既成の産業に対して、Destructiveじゃなくっちゃいけないんだと。

ここ最近エンタープライズ系だと若い会社や人が出てきてる感じが全くしないんだよねぇ。今が過渡期で中抜きのチャンスなのに。

日経平均が8000円割りそうですね、なんてみんな絶望的な顔をしている最中、生まれたばかりのベンチャーにとっては、千載一隅のチャンスだなぁなんて思ったりする。

  • 不況期がベンチャービジネスの仕込みには絶好な時期であるという一般論
好不況のサイクルのボトムの時期は、startupをするものにとっては非常に良いタイミングであり、過去現れたメガベンチャーの多くは、そのような時期に創業し、この不況をかいくぐってきた会社が多いという話。そんな話は、いろいろなVCの方からも聞くことも多い。

まずは、単純に競合となりうる会社の参入が少なくなるということ。こんな時期にベンチャーを始めるなんて基地外沙汰としか普通の人は思わない。始められない理由は、資金調達が難航するという点よりも、周りの暗い雰囲気を読んでしまい逡巡してしまうという精神的な面が大きいような気がする。それから、大手企業も、この時期は新規事業、つまりは市場が潜在的で不確かなビジネスにはリスクが高すぎて投資をしたがらない。よって、この時期においては、自身の事業にコミットし市場が追いついてくることを信じて疑わないで、しくしくと水面下(損益分岐点下)で来たるブレイクスルーに向けて準備をしていけるプレーヤーだけに絞られてくる。そして、不況を脱して市場が花開き顕在化した時には、彼らが気付いても、追いついて来れないところにいるという論理。

あとは、もともと不況時に始めているので、収益を上げるのに創業当初から苦労し、コスト意識が高く、ちょっとちやほやされても勘違いしにくいということ。始めからガツンとやられベンチャー経営の難しさ痛感しているわけで、三つ子と魂なんちゃらで筋肉質の経営体質がDNAに埋め込まれているので、外部環境の変化に強いということもあるのかな。

という一般論があって、次は弊社がいるビジネスドメインの話。

  • 今この不況下に企業向けにMashupのプラットフォームをSaaSで展開しようという点
サースだのまっしゅあっぷだの書いてしまうと超ミーハーな感じなんだけど、その本質は、多くの企業の直面している課題の直接的・間接的なソリューションになりうるのではないかと。この先の見えないさなか、億単位のIT予算を取って、2年掛かりでプロジェクトを仕上げていくなんて、大手の勝ち組企業でもナンセンスな話になりつつある。とはいえ、変化に合わせてサービスを提供していかなくてはいけない。となると、インフラを整備しなくてすぐ始められるSaaSという話になるし、そうでなくても、既にある社内データを活用し軽快にサービス展開できるWOAやMashupのアプローチがすんなり検討の土台に上がってくる。

実際、企業は今よりも将来は悪い状況になるとは思っていないから、永続的に費用が発生しても導入コストが掛からないサブスクリプションという課金モデルは、少し前までは受け入れられなくとも、今となっては非常にロジカルに聞こえるはず。

一方で、Mashupは、決裁が下りずに金は無いけど、現場の要求は強いまま変らず、そんなら既存の資産を使って何かやるか、というケースではまる。現場の意見を吸い上げてアジャイル開発で絶対"外さない"サービスを作るにはもってこいという実感。んでもって、この領域は、外部に出せる予算が、数千万もなく数百万のレベル(CXO決裁が要らない)であったりするから、大手のベンダーやSIerが入って来れない領域であったりする。ここは、マッシュマトリックスのような生まれたばかりのベンチャーにとっては、顧客要件も高くなく手離れのよい金のなる木的なホワイトスペースになるわけ。なにより、スモールプロジェクトなので、潜在的競合に目立たないでやれるし。

と以上、自己催眠を掛けているに違いないポジショントーク炸裂だけど、まあ、そんなことをも思いながら、ニンマリとしながら片道1時間半かけて電車に乗ってたりするわけで。
この会社の提供するもの、やっぱりというか予想以上に製品のポジショニング、営業戦略をどこに置くかは難しい。正直自分の頭で考えてるには限界がありそう。というわけでこの分野に先行していると思われる、海外の情報ソースを辿りながら、マーケットや競合の分析をしつつ、自分達の立ち位置がどこにあるべきか考えていこう。つまりは:

  • 海外のトレンドを押さえることで自分自身、エンタープライズマッシュアップに関する知識を深める
  • 自分の見解を入れながらブログを書き、得た知識を自らの血肉にし、マーケティング戦略を練る
  • 一方で、この分野に興味があるであろう日本の皆さんにしくしくと情報発信をし、当市場の顕在化のきっかけを作るついでに、自社のプロモーションを図る
という感じてやっていければなと。

おいおい、待て待て、それってサンでやってたことと一緒かい!?って自ら突っ込むのであるのだが、はい、そういうわけです。なんか成長してない感じもしないでもないが、やはりシーズ的なテクノロジーや製品を、分かりやすくビジネスやソリューション色高めて世の中に認知させるというエバンゲリオン的な仕事は好きなんだよね。その好きなことができて、スタートアップにおけるリスクを楽しみながら経営に携われるということで、この会社にいるわけだし。

という話は置いておいて、「Enterprise 2.0」やら「Enterprise Mashup」やらで海外のニュースサイトやらブログを検索。

the enterprise mashup market will reach nearly $700 million by 2013; while this means that there is plenty of money to be made selling mashup platforms, it will affect nearly every software vendor.
The Mashup Opportunity by G. Oliver Young - Forrester Research

Forrester曰く "2013年までに企業向けマッシュアップの市場は7億ドルの市場になって、しかも、全てのソフトウェア・ベンダーが影響を受ける"だとか、Gartner曰く:

Gartnerは,2010年までに80%の企業向けアプリケーションがWebマッシュアップ・モデルを使って開発されるようになるとみている。マッシュアップは簡単かつ短時間に作ることができるので,期間限定や使い捨てのアプリケーションという新たなジャンルが生まれる可能性もある。
Gartnerが今後5年間に普及する革新的技術を予測,Webマッシュアップなど10件 - ITPro

などという見解を見る限りでは、我々が手掛けている分野は、追い風が吹いてくるだろうし、少なくとも日本においてはこの小さなベンチャー企業が既にリーディング・カンパニー的な位置付けであることに違いない。

ただ、どこの記事やレポートも昨年から今年春以前のものが多くごく最近のものが無いのが気になるところ(涙)。やはりハイプを下った幻滅期にいる感じなのかぁ、と思いつつも、そんなものは関係なく、大きな方向性は合っていると信じながら着実に歩んでいくのが、マッシュマトリックスのようなベンチャーの正しい道なんだろうな。このBuzzに賭け、さらなるBuzzを自ら作り、そのBuzzに乗って大勝ちできるように目指そう。

ブログリハビリ中なので、内容が希薄でまとまってないことについては、しばらくの間はご勘弁を。

an AJAX-powered something For the Rest Of US


の略らしい。